ニコチンはタバコに含まれている主な成分です。ニコチン依存症という言葉も聞いたことがあるでしょう。このニコチンについてしっかり理解している人は少ないかもしれません。

タバコと灰皿
  • ホーム
  • チャンピックスは運転に影響を及ぼすか?

チャンピックスは運転に影響を及ぼすか?

チャンピックスはファイザーが販売している禁煙補助薬です。
その効果は非常に高く禁煙を目指す人が通う禁煙外来でニコチン依存症と診断された場合に最も処方されています。

タバコがやめられない理由には身体的な要因と精神的な要因の2種類がありますが、このうち身体的な要因とはニコチン依存症です。
これは、ニコチンが脳のニコチン受容体に結合することによって快楽物質のドーパミンが放出される仕組みを忘れられずに体がニコチンを求めてしまうものです。

チャンピックスの主成分であるバレニクリン酒石酸塩はこのニコチン受容体に結合して、ニコチンと同じようにドーパミンを放出するのを促すとともに、ニコチンがニコチン受容体に結合するのを邪魔する事でタバコを吸ってもおいしくないと感じるように作用します。
バレニクリン酒石酸塩の効果は絶大で、禁煙外来に9ヶ月通った人の約半数が禁煙に成功しているという数字もあります。

チャンピックスは非常に効果が高い薬でメーカーの推計では発売からわずか3年で80万人以上の方が使用したそうです。
しかしその間に副作用もいくつか確認されています。
頭痛・吐き気・めまい・お腹の調子が悪くなる・悪い夢をみる・気分が落ち込むなどが、服用にあたっての注意事項として示されます。
まためまいが強くなると眠気を覚えたり意識障害が発生したりして気を失うという事も注意されています。

厚生労働省には2011年春までにチャンピックスとの因果関係が否定できない運転中の事故が3例ありました。
このため厚生労働省は改めて注意喚起を行いましたが、その後の6ヶ月で9例の運転中の事故の報告があります。
意識障害による運転中の事故は一見すると居眠り運転のようにもみえますが、居眠り運転と意識障害は全く違います。
居眠り運転は眠気がやってきて運転中でもそのまま寝てしまうものですが、意識障害は気絶の一種に近いものです。
意識障害では視覚や聴覚が異常な状態になることを意識変容といい、記憶が全くなくなる状態のことを意識消失といいます。

服用者は自動車の運転制限を受けるのか?

厚生労働省は、チャンピックスの副作用である意識障害が引き起こす運転中の事故を大変重く見ており、様々な対策をとっています。
まずチャンピックスの処方時に渡される服薬指導箋という書面に記載されている服用するにあたっての注意の欄に他の副作用とは分けてわざわざ一項をさいて、自動車の運転などは避けてください、と明記させました。

またメーカーに対しても納入先の禁煙外来に対して自己状況に関しての情報を周知させるように指導しています。
このような現場の情報伝達の徹底もあって、チャンピックスを処方されると禁煙外来のお医者さんから服用中は運転をしないように指導されます。
ただ、チャンピックスを服用しているからといって自動車の運転制限を法的に受けるのかというとそうでなく、チャンピックスを服用中に運転しても、それだけでは違法にはなりません。

大きく問題になるのは運転中に事故を起こしてしまった場合です。
この場合には、チャンピックスを飲んでいる時には運転をしないように禁煙外来のお医者さんから指導もされて書面も受け取っていて危険性を認識していたのにも関わらず運転をしたという事実があります。
その為に自動車保険は下りない可能性が高いでしょう。
また刑法上は危険運転とみなされますから重い罪に問われる事になります。

しかしながらチャンピックスの服用期間は12週間となっていますから、普段運転をしない人はともかくも自動車に乗る仕事をしているとかなり大変です。
その場合には、禁煙外来のお医者さんと相談しながら服用をすすめる必要があります。

禁煙のために事故を起こしてしまっては元も子もありません。
禁煙外来のお医者さんも患者さん一人一人の事情を考慮してよりよい治療方法を取ってくれますから、どうしても自動車を運転しないといけない人はまずはお医者さんに相談をしてみましょう。

関連記事